2020.6月号vol.72

ウイルスと戦う免疫力 ~運動~

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう中、その予防法や衛生管理などが注目されています。

現在、改めて考えさせられるのが「免疫力」ではないでしょうか?

免疫力とは、体の中の最大の防御システムで、ウイルスや細菌など体にとって悪さを働く外敵と対抗することで、健康状態を守ってくれる力のことです。

この免疫力は、生活習慣によって高めることができ、免疫力を高める為には『運動・食事・睡眠』の3つが重要になります。

運動によって筋肉を動かすと、血行やリンパの流れが良くなり、溜まった疲労物質を取り除くことで代謝が良くなる効果があります。

逆に運動不足によって筋肉量が減少すると、体温の低下が認められ免疫力の低下が起こります。

体温が1℃上昇することで、5倍~6倍の免疫力を発揮できるようになるという報告もありますが、激しい運動は一時的に免疫力の低下を引き起こすので、注意は必要です。

気持ちいいと思えるくらいの運動、ラジオ体操や軽度な筋トレなどがおススメです。

2020.5月号vol.71

感染予防で働き方が変わる?

新型コロナウィルスによって、世界中の人々の生活に大きな影響が出ており、働き方や生活スタイルも変わってしまったという話も聞きます。

私たち歯科医師の働く環境にも変化が出ています。

診療はこれまでと変わりありませんが、所属する歯科医師会や歯科治療の技術や知識を深める講習会などの開催方法が変わってきています。

東京や大阪などで開催予定だった多くの講習会やセミナーの多くは、規模に関わらず中止または延期となりました。

また、札幌歯科医師会や歯科医師会支部会などは、インターネットを活用した配信型や、テレビ会議のようなオンライン化で開催されています。

このような取り組みは、感染予防のためではありますが、実際活用してみると不便さもなく、時間の効率化としても大きく貢献されていると実感します。

働き方を考える時代に合わせて、このような取り組みがもっと一般的に広く普及されることに期待しています。

2020.5月号vol.71

白い歯が保険適用

当院は、保険適用の特殊な白い被せ物治療ができるための認可を厚生労働省より受けています。

この保険が適用される特殊な白い被せ物は、ハイブリットレジンという素材で『保険適用外のセラミック』に比べ、耐久性や、美しさなどで劣ってしまいますが、保険適用の銀歯と比較すると、色も白く、噛み合わさる歯に対しても優しい素材になり、金属アレルギーのリスクもありません。

これまでの保険適用で、特殊な白い被せ物の治療ができる部位は、上の歯の前から数えて「4・5番目の歯」と、下の歯の前から数えて「4・5・6番目の歯」が認められました。

今回、新たに認められたのは「上の6番目の歯」になり、この改訂によって、上下の4・5・6番目の歯を白い被せ物で治療することが可能になりました。

7番目の上下の歯が存在する状態であることや、噛み合わせの力などの診断結果に基づいてなどの適応条件がありますが、銀歯の治療に抵抗がある方や、白い歯に興味があっても保険が適用されないセラミックは厳しいという方には良い治療法です。

2020.5月号vol.71

歯が割れる!?歯の破折

歯が痛む、歯が動く感じがする、歯がしみるなどの症状はありませんか?

これらの症状の場合、むし歯や歯周病、知覚過敏など様々な原因が考えられますが、その一つに「歯牙破折(しがはせつ)」もあります。

歯牙破折とは、歯が割れてしまった症状で、歯の根が割れてしまうことを「歯根破折(しこんはせつ)」と言います。

歯牙破折と歯根破折のどちらの症状も、歯に大きなダメージを与えてしまうため、割れ方にもよりますが、多くの場合は歯を抜く治療になってしまいます。

破折(割れる)原因は、大きく分けて「力の問題」と「歯の問題」の2つがあげられます。

「力の問題」は、噛み締めやくいしばり、歯ぎしりなどの咬み合わせが原因のため、安定した咬み合わせに繋げる治療や就寝時のマウスピースの使用が有効です。

「歯の問題」は、むし歯治療で歯を大きく削ったり、神経を失うことで歯が脆(もろ)くなることで、破折リスクが上がってしまいます。

当院では、すべての治療において、正しい咬み合わせに繋げることや、できるだけ歯や歯質を残すこと、破折リスクを下げる治療材料を採用することで、治療後の健康を長期にわたって支える歯科治療に取り組んでいます。

2020.4月号vol.70

健康を支える唾液の役割

顔や性格と同じように、唾液の性質は人によって違いがあることをご存知でしょうか?

唾液には、むし歯や歯周病から歯やお口の健康を守る役割や、食べ物を飲み込むのを助けるなど、様々な役割があります。

2020.4月号vol.70

歯磨き時間はどのくらいですか?

皆さんは、歯磨きにどのくらいの時間をかけているでしょうか?

通院されている患者様からも「歯磨きにどのくらいの時間をかければ良いのか?」という質問をいただくことがあります。

歯磨きの適正な時間は、残っている歯の本数によって違いがあり、

親知らずを除くと人の歯は通常28本あります。

歯磨きでは、1本1本の歯のすべての面に対して歯ブラシが垂直に当たるように磨くことが大切で、1本あたりの歯に約10秒ほど時間をかけるのが基準になります。。

多くの歯が残っている場合は、歯磨きに5~10分前後の時間をかけるのが理想的です。

また、歯磨きは小刻みな動きで、歯の溝・歯と歯の隙間・歯と歯ぐきの境目を意識して磨くと、むし歯や歯周病の予防に繋がります。

歯周病の方は、歯と歯ぐきの隙間にある歯周ポケットの汚れを取り除く感覚で磨くことも大切になります。

定期検診では、現在のお口の状態のチェックやお口のクリーニングと合わせて、あなたに合った歯磨き方法などもお伝えいたします。

2020.4月号vol.70

入れ歯のメンテナンス

入れ歯には、失ってしまった歯の代わりとして、会話や食事など生活を支えるための大切な役割があります。

入れ歯を長期間安心してお使いいただくためには、毎日の入れ歯のお手入れが欠かせません。

日中お口の中にある入れ歯には、汚れや細菌が付着しているため、就寝前には入れ歯の水洗いが必要になります。

入れ歯専用のブラシや歯ブラシで、入れ歯を傷つけないように歯磨き剤は使わずに優しく毎日洗い、部分入れ歯の場合はバネも丁寧に洗ってください。

水洗い後は、入れ歯洗浄液を使用することで、入れ歯をより衛生的に保つことができます。

また、歯科医院で定期検診を受診し、入れ歯が正しくお口に合っているかの確認や、噛み合わせの調整、歯ぐきなどの粘膜面の状態の確認も必要です。

日頃の入れ歯のメンテナンスと、歯科定期検診でお口の健康を維持することが大切です。

2020.3月号vol.69

北大歯学部高齢者歯科学教室同門会

1月25日(土)は、私が理事長を務める「北大歯学部高齢者歯科学教室同門会」の新年会に出席しました。

新年会では、医局に在籍されている先生と、医局OBの先生から難症例に対する症例発表があり、勉強になるのと同時に大きな刺激を受けました。

症例発表の後の質疑応答でも、症例発表の熱をそのままに時間が足りなくなるほど盛り上がりました。

症例発表以外にも、医局長から現在の北大歯学部高齢者歯科学教室の現状や活動の報告もあり、来年度も11人の研修医を受け入れる予定などの報告も受けました。

11人の研修医の入局は、北大歯学部の医局の中で最も多く、これからの活動の責任を強く感じました。

近い将来迎える超高齢社会では、高齢者の口腔ケアや健康寿命につながる口腔健康の維持がより重要な歯科医療分野になります。

今後も歯科医師として地域に貢献できる歯科医療を目指した学びと活動を継続していきます。

2020.3月号vol.69

残存歯数と生涯医療費の関係

お口の健康と全身の健康に大きな関係があることはご存知でしょうか?その関係のデータが、歯科医療と生涯医療に示されており、「残っている歯の数」と「生涯医療費」にも現れています。

「噛む」という運動機能は全身の健康につながる役割を持っています。歯が多く残っていると、食事を飲み込むための嚥下(えんげ)機能も正常に働きますが、多くの歯を失い嚥下機能が正常に働かないと、痰(たん)やお口の細菌などが肺に入り込み「誤嚥性肺炎」を引き起こしてしまう場合もあります。

また、歯を失うことで、食事に制限が出ることも健康に影響を与えてしまう要因になります。

今ある歯やお口の健康を守るためには、毎日の正しい歯磨きと歯科医院で定期的にお口のメンテナンスを受けることが大切です。

また、むし歯などの治療は早期に受けることで、軽度な治療で終えることができるため、歯を守ることが出来ます。

2020.3月号vol.69

ムシ歯の再発

大きなムシ歯の治療で歯を修復する場合は、保険適用の銀歯にするか、保険適用外のセラミックで治療するかの選択があります。

当院では、患者様のご要望やお口の状況に合わせて、最善の治療法をご案内していますが、お口の健康に関心が強まっている近年は、セラミックでの治療を希望される方も増加傾向にあります。

保険適用の銀歯は、比較的安価な治療になるため、一般的な治療法になりますが、ムシ歯の再発リスクへの注意が大切になります。

銀歯と歯の接着には、専用の接着材料を使用しますが、だ液や温度によって、年数が経つと溶け出すことがあります。

接着材料が溶けることで銀歯と歯に隙間が生まれ、その隙間に細菌が繁殖しムシ歯の再発に繋がります。

ムシ歯再発の多くは、銀歯の裏側にできることが多く、見た目には判断できないのも特徴の一つです。

治療によって取り戻した健康を守り、ムシ歯の再発を予防するためにも、毎日の歯磨きやフロスの使用と、定期的に歯科医院で検診を受けることが重要になります。